ストレッチポールに対する考え方②

前回は、ストレッチポールの

臨床応用についての考え方を

自分なりに書かせて頂きました。

 

st0110.hatenablog.com

 

今回は、文献的な見解と

自分の臨床経験を合わせて

具体的な効果について書きたいと思います。

ただ「効果を覚える」ような暗記にはしたくないので、

なぜその効果が得られるのか

考えながら書いていきます。

 

リラクゼーション効果

ストレッチポールを用いると

リラクゼーション効果が得られるのは

何となくイメージが湧くと思います。

 

リラクゼーションとは

心身ともに緊張した状態から弛緩した状態に導く技法のことです。

緩み・弛緩・緩和・軽減などを意味しており、心理学的にはストレスや不安・緊張に相対した言葉として使われる。心拍変数、収縮期・拡張期血圧、呼吸数、脳波などの生理的指標や、筋緊張などの運動機能の指標が効果を判定するものとして用いられています。

 

リラックス効果=副交感神経活動の促進効果と捉えられています。

 

筋肉に関しては、ストレッチがかかることで

リラクゼーション効果が得られることや、

ハイパーであった腰椎がフラットになることで

表層筋が緩みリラクゼーション効果が得られるなど

様々なパターンがあると思います。

 

また

自律神経などの面から考えると、

下部胸郭が広がり、

横隔膜の可動性が向上し

深い呼吸となることで

より副交感神経の活動が高まり

リラクゼーション効果が高まるのかと考えてます。

 

脊柱のアライメント修正効果

ストレッチポールは

胸椎の伸展や骨盤の後傾作用などの

効果があると言われています。

 

しかし

ストレッチポールに乗っただけでは

抗重力姿勢での胸椎アライメントに

優位な変化が認めないという報告があります。

何が正しいかは正直分かりませんが、

脊柱のアライメントを正中化する作用はあると思ってます。

ストレッチポールでの

ベーシックセブンを行った後に

ASLRなどのエクササイズを行うことで、

抗重力姿勢にも対応出来る腰部骨盤帯の

安定性が得られるとも言われており、

個人的にはこの考え方がしっくりきます。

結局

背臥位でアライメント修正ができても、

それを支えられる機能がないと意味がないと感じます。

腹筋群(腹横筋・腹斜筋)のエクササイズ効果

ストレッチポール上のエクササイズにより

腹横筋厚が優位に増加したとの報告があります。

しかし

その条件としては

上肢運動や体幹回旋負荷を与えたものであるとのことです。

特に上肢支持なしでの姿勢保持では

支持基底面が狭くなり

回旋要素が大きくなるため

内外腹斜筋の活動が高まると言われています。

姿勢制御として上肢を使用せず

骨盤や下部胸郭で制御する環境下に置くことで

自然と腹横筋や腹斜筋が

活動してくるのでしょう。

あとは

下部胸郭が広がるため

横隔膜の広がりも増えることで

core unitが活動しやすくなるのかと考えています。

 

効果としてはまだありますので

まとまり次第更新していきます。